へべれけの走る世界☆

Running saves my life!

第29回星の郷八ヶ岳野辺山高原100kmウルトラマラソン

こんにちは、へべれけです!

 

今回は、令和5年5月21日に行われた第29回星の郷八ヶ岳野辺山高原100kmウルトラマラソンについてお話します!

 

完走!やったぜ!!
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リザルトは、13時間42分30秒でした!いやー野辺山を楽しみつくしました!!

 

初めて走る野辺山100kmです。「野辺山を制する者はウルトラを制す」なんて言われるくらい難コースとして知られています。緊張するー!!

 

さて、前日の5月20日は仕事がございまして、午後5時まで働いて家に帰ってシャワーを浴び、夕ご飯を食べて長野に向けて車で出発です。

 

駐車場が0時に開くと聞いていたので、オープンと同時に駐車場になだれ込み、車中泊の予定。車中泊も人生で初めて!!ワクワク!!

 

さて、野辺山高原が近づくにつれ、さっきまで見えていた星たちが影を潜め、代わりに視界を白く染める霧が立ち込めてきました。なんも見えない!!

 

ヘッドライトが役に立たないくらいの濃い霧の中、開場らしきところにつくと、ハザードランプの点滅が列をなしていました。駐車場オープン待ちか!!霧でよくわからないけど、結構な台数が並んでいるようです。最後尾に滑り込みます。

 

0時。ゲートオープン。駐車場について、寝ます(笑)。車のシートをフラットにして、目を閉じますがなかなか眠りにつけません。だって遠足の前日ですもの!!

 

寝られたのかよくわからないまま、午前3時30分のアラームが鳴ります。とりあえず朝ごはん食べますか。コンビニで買った、パンやらおにぎりやらを胃袋に詰め込む。まぁ、ウルトラなので途中でまた食べるし、この辺はフルマラソンより適当です。

 

午前4時30分。準備を済ませて、スタート会場へ。朝から元気な人たちでにぎわっています。肌が黒光りした、足の筋肉のヤバい、見るからにタフな人たちが白い歯を見せて笑っている、それがウルトラです(笑)。これから100km走るというのに、お祭りのような明るさとわくわくがある。この雰囲気、大好きw。

 

「3、2、1、スタートです!!」

 

午前5時15分。カウントダウンのあと、拍手とともに走り出す。気温は13℃。半袖で十分走れる暖かさ。ザックも背負ってるしな。マイボトルとマイカップ持参が義務なのだ。その他、ジェル6本と、アミノ酸2本と、アンパン。元気100倍だ!いくぜ!

 

第2ウェーブの集団が、一塊となって野辺山高原を駆け抜ける。朝の高原のさわやかな空気を胸いっぱいに吸い込みながら走っていると、やがて後ろから朝日が指してきて、ランナーたちも幻想的な風景の一部となった。

 

やがて砂利道へと入り、徐々に高度を上げていく。山がせまり、坂がきつくなっていく。フルマラソンの距離までは絶対に歩かないと決めていたので、勾配はきついが心拍数を上げすぎないように、一歩一歩走って上っていく。

 

景色を楽しみながら上っていくと、コース最高点1908mを通過!みんな写真を撮っていた。さて、ここから下り。ずーっと下り。砂利道の下り。あっという間に、左の腸脛靭帯が悲鳴をあげる。え、まだ30kmもいってないんですけどw。序盤から脚力と気力を容赦なく奪っていく、これが野辺山の難しさか!!

 

砂利道をやっと終えロードに戻るも、さらに下り基調は続く。アスファルトの衝撃がバチバチくる。42.195kmを通過するころには、左ひざが大変なことに。ま、痛いのがウルトラですけどもw。気を取り直してストレッチ、おにぎりをいただいて先に進む。「バッグ空いてますよ」と後ろの人に閉めてもらった。ありがとう!!

 

あちー。まだまだ下りが続くのだけれど、気温が上がってきたせいで、衝撃だけでなくそっちも気になる。まだまだ暑くなりそうだぜい!!45キロ通過!5キロごとのストレッチで痛みをごまかす。伸ばしてやるとちゃんと痛みがやわらぐから不思議だ。長い距離を想像するといやになるから、5kmごとを作戦を立ててしっかり走る。これが僕のウルトラの作戦だ。

 

あつー。50km!!半分来た!!名物のおそばをいただく。ゆでているうしろで、今まさに、おそばを打っている。「朝からずーっと打ってるのよ!おいしから食べてって!」という元気のいい女性からおそばをいただいた!おいしい!!打っているのを見たからかもしんないけど、本当においしいおそばでした。よし、元気出た!!

 

ああ。あつい。今回のコースの中では割と平坦なコース。日陰もなく、容赦なく日差しが照り付ける。のどが渇く。エイドはまだか。たぶん、走ってる人みんなそう思ってるんだろうな、と思いながら、とにかく脚を前に進める。すれ違い区間に入ると、「ガンバ!」などの声のかけあいがあって少し元気出た。

 

60kmでジェルを補給したら少し元気が出た。糖分が脳にいきわたり、目がさえて、み・な・ぎ・っ・て・きたーーー!!アドレナリンもでて、脚の傷みも消え去った!!これはいける!!うぉぉぉぉ!!!!!きっとこの状態は長くは続きませんよ、一時的なランナーズハイですよ、というのはわかっている。人間は、脳内物質でどうにでもなるのだろうか。こんな時こそ落ち着いて。冷静にいこう。

 

68kmの関門を過ぎて、上りがきつくなってきた。みんな歩いている。関門までの時間を歩きながら計算してみると、前半の貯金が効いていて、残り30キロをこのペースで行けば何とかなりそうだ。ウルトラには関門がある。走り切れるかどうかよりも、関門が通過できるかどうかが、僕みたいな遅いランナーには勝負なのだ。今回は関門に追われることもなさそうだ。幸せ!!!

 

74kmからウワサの馬越峠への上り。前半なら走れるけど、この距離で走って上れる勾配ではない。それが4km続く。ひたすら歩く。「パワーウォーク!」と声をかけてもらって元気出た!パワーウォークってなんだw??

 

馬越峠のエイドを過ぎると、あとはまたロードの下り!しかもこのセクションは下り坂がキツイ!!左ひざやばい!!痛いけど、ここまできたら、それがウルトラと思って走る。ただ、歩幅は最小限に、余計なことを考えて気を散らしながら。

 

87kmエイドまで来た。最終関門だ。日もだいぶ傾いてきた。ここにきて調子がいい。ペースを上げて走る。ただ、変な汗が止まらない。暑い。

 

90km通過!残り10kmで2時間以上の余裕がある!なんてハッピーなんでしょう!!!ウルトラで一番大変なのは関門時間に追われること。楽しむどころじゃない。もう、関門にたどりつくまでの、ついたと思ったら次の関門までの、焦りといったら、苦痛でしかない。

でも今回は歩いてでもゴールできる時間と心の余裕がある!!脚とエネルギーの余裕はないけど、あとは進めばゴールできる!!夕焼けに染まる野辺山高原を眺めながら、残り10キロ、頑張ろう!!

 

そして。すっかり薄暗くなった会場が近づいてきた。カーブを曲がると、およそ14時間前にくぐったスタートゲートが見えてきて、涙があふれた。あのゲートの向こう側、から、こちら側まで。それが今、ぐるっと100kmの輪につながる。

 

日が昇るところから、日が沈むまで。まさに1日中、太陽に見守られながら、走り続けた13時間42分30秒。かけてもらった完走メダルが、沈んだ夕日の代わりに、僕の心を明るく照らした。

 

ありがとう、野辺山100km!

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!